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プレスリリース

「千葉製油所屋外タンクからのアスファルト漏洩事故調査委員会」の
結果報告について

2012年9月14日
コスモ石油株式会社
コーポレートコミュニケーション部 広報室

コスモ石油株式会社(本社:東京都港区、資本金:1,072億円、代表取締役社長:森川桂造)千葉製油所で発生しましたアスファルト漏洩事故(6月28日既報)につきましては、地域の皆様を始め、関係する多くの方々に、多大なご迷惑とご心配をおかけ致しましたことを心より深くお詫び申し上げます。

今般、第4回事故調査委員会(委員長:横浜国立大学 関根和喜特任教授)を9月13日に開催し、事故概要、事故原因及び再発防止策等を取り纏めましたのでご報告致します。

なお、今回の事故調査委員会では災害の発生からアスファルト海上流出までを検討範囲としており、その範囲内で原因究明および再発防止策を策定致しました。海上流出直後の拡散防止措置やその後の油回収作業については「海上流出油対応検証会」を設置し、検証内容を今後の回収方針に反映致します。

1.事故概要

発災したアスファルトタンク (505番タンク、以下「本タンク」という)の点検および腐食開孔部の補修を目的に、常温であったアスファルト(以下「本アスファルト」という(※))を6月14日から加温し、他のアスファルトタンクに移送する準備をしていました。6月28日7時18分頃、本タンク上部の屋根板と側板の溶接部が開口し、本アスファルトが漏洩しました。漏洩した本アスファルトの多くはアスファルトタンクの敷地内に留まりましたが、排水溝を通じて一部が海上に流出しました(7月6日既報)。

本アスファルトとは、製品アスファルトよりも密度が小さく、製品アスファルトを生する際に
ブレンド材として使用するものです。
<密度(15℃)>
製品アスファルト : 1.02~1.04[グラム/立方センチメートル]
 
当該タンクのアスファルト : 0.97[グラム/立方センチメートル]
<本タンクの位置図>
本タンクの位置図

<本タンクの上部開口部>
本タンクの上部開口部

2.事故原因

従業員等が事故発生の直前に本タンク上部から相当量の白い蒸気を目撃し、事故発生時に鈍い音を聞いています。これらの目撃証言、現場検証、再現実験結果、シミュレーション結果等から、「本タンク内に浸入した水の沸騰に伴い、本アスファルトが上部へ押し上げられて本タンクの内圧が上昇し、本タンク上部が開口した。」と事故状況を推定しました(8月30日既報)。

これらの事故状況より事故原因を究明した結果、以下の(1)~(3)を抽出しました。

(1)本タンクの屋根板が外面腐食により相当期間開孔し、雨水が浸入する状態になっていたこと

検査計画の策定および確認の手順に不備があり、本タンク屋根板の検査が適切に実施されず、屋根板が腐食により開孔した。

(2)本タンク内部に水が浸入した状態で本アスファルトを常温から加温したこと

本タンク屋根板の腐食開孔部については、応急処置を行っていたため、「本タンク内に水が浸入していたとしても少量であり、加温中に蒸発する。」と判断した。

(3)本アスファルトの海上流出を防ぐ体制が不十分であったこと

アスファルトタンクの敷地に囲いを設置していたほか、本アスファルトが漏洩してもアスファルトタンクの敷地内に留まる量の在庫運用を計画していたが、計画実行の前段階である移送作業の準備中に今回のアスファルト漏洩事故が発生し、本アスファルトの一部が囲いを越えて近くの排水溝に流入したため、海上へ流出した。

また、アスファルトタンクの敷地内にある油水分離槽の入口弁が開状態であったため、本アスファルトの一部が排水溝に流入し、海上に流出した。


3.再発防止策

上記2.(1)~(3)の事故原因を踏まえ、以下の再発防止策を策定するとともに、併せてアスファルトタンクの敷地内に人が立ち入っていた際に同様な事象が発生した場合を想定し、人身災害防止対策を検討しました。

2.(1)の再発防止策

本アスファルトを含むアスファルトタンク屋根板の寿命予測を厳格に実施し、補修基準に達する前に検査を実施する計画を策定するとともに、検査履歴を整備し、保全計画が遺漏なく管理されるよう、より具体的な「手順・要領・役割分担」を策定します。

2.(2)の再発防止策

本アスファルトを含むアスファルトタンク内に水がある状態で加温する危険性について、運転管理基準等に反映するとともに、関係者への周知および教育を徹底します。

また、今後常温まで冷却された本アスファルトを再加温する際には、水の沸点を超えない運用とし、他のタンクへ移送します。

2.(3)の再発防止策

関係者に油水分離槽等の設置目的および運用方法を周知徹底するほか、万が一、本アスファルトが漏洩してもアスファルトタンクの敷地内に留まる容量で在庫運用を実施します。また、アスファルトがアスファルトタンクの敷地外に漏洩しても、海上に流出させないよう以下の対策を実施します。

  • 排水溝および側溝の密閉化
  • 側溝へのシャッター設置
  • 排水口へのオイルフェンスの常設化

(4)人身災害防止対策

今回のアスファルト漏洩事故では人身災害は発生しませんでしたが、アスファルトタンクの敷地内に人がいた際に同様な事象が発生した場合でも、速やかに避難できるように歩廊を増設します。


委員会の結果を受けた今後の取り組みについて

東日本大震災を契機に発生した2011年3月の液化石油ガス(LPG)タンク火災・爆発事故を受けて、「千葉製油所変革委員会」を社内に設置し『千葉製油所の真の安全文化の醸成』に焦点を当て、千葉製油所の変革に向けた活動を開始しました。

当該変革委員会の中で抽出された「コミュニケーション不足に起因する組織間での情報共有不足」、「各種施策の策定時における現場関与の不足」等の課題に対して、現場が自主的に対応策および実行策を立案してまいりました。

今回のアスファルト漏洩事故の背景にある安全文化面の課題は、当該変革委員会で抽出した課題とほぼ同一と考えており、今後の活動においても職位(縦の組織)と部門間(横の組織)を網羅したグループを編成し、本質的な議論を通じてコミュニケーションの改善を図り、業務に携わる実施者自らが課題を抽出して対応策や工程表を策定し、実行してまいります。

今回のアスファルト漏洩事故を受け、改めて全社員一人ひとりが二度とこのような重大事故を発生させない強い決意をもって、安全操業および安定供給体制を確立することで信頼回復を図ってまいります。


以上

【本件に関するお問い合わせ先】
コスモ石油株式会社 コーポレートコミュニケーション部 広報室 前田・坂田
電話 03-3798-3101 FAX 03-3798-3841

本文ここまで

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