40名の参加者たちと森を整備。
天然のきのこが育ちやすい環境に。

- 手入れ不足によって、元気をなくしたアカマツ林の修復と保全。
- 東に南アルプス、西に中央アルプスを望む長野県の伊那市。この周辺には多くのアカマツ林があり、木材は「伊那マツ」と称されるほど高い評価を得ていました。しかも落葉や枯れ枝は焚き付けや肥料に利用され、採れるマツタケは地域の重要な産物になるなど、アカマツはとても重要な存在でした。しかし時代が木質燃料から化石燃料に移り変わると、里山に人の手が入る機会が減り、状況は一変。土壌は富栄養化され、貧栄養を好むアカマツにとっては育ちにくい環境に。そして松くい虫が流行するなど、多くのアカマツが枯れつつありました。そこでエコカード基金では、里山を整備するプロジェクトを支援。ボランティアたちと力を合わせて、里山本来の姿を取り戻す活動を進めています。
アカマツの森が、キノコの自生する森に。
手入れが行き届かず、本来の機能を発揮できずにいた長野県伊那市のアカマツの森。かつてのような元気な森の姿を取り戻すために、この1年間でのべ48名のボランティアが4haという広大な森で、落ち葉や枯れ木を取り除く作業をしました。2016年の5月と10月の2回にわたって実施したこともあり、マツタケなどに欠かせない菌根菌の数は、この3年間で最高の数が確認できるまでに。もともとの生態系が戻りつつあります。