共通ナビゲーションを飛ばす

社長インタビュー

将来に向けた脱化石燃料のシミュレーションとなった1年

一方で、新型コロナウイルス感染症は石油業界全体の事業環境に大きな影響を与えました。世界中で移動が制限される中で、需要が低迷し、特に航空機用のジェット燃料は一時的に前年比30%まで販売数量が落ち込む状況となりました。しかし当社グループに関しては、年間300万KLのキグナス石油への本格供給が開始されたことで全体の販売数量は前年を上回りました。また、2020年度において原油価格が大きく上昇したことに伴うプラスのタイムラグによる増益効果もありました。大幅に需要が減少したジェット燃料に関しても、当社グループは航空貨物用のジェット燃料シェアが高いことから、業界の中では相対的に影響は軽微であったと思います。事業毎の業績では石油事業は前年を大きく上回る増益となりましたが、石油化学事業は石油化学市況の低迷、石油開発事業は原油価格下落により、減益となりました。再生可能エネルギー事業も洋上風力への本格進出に伴う先行コストの発生により、減益となりました。

2020年度の在庫影響を除く経常利益は前年比81億円増益の766億円、親会社株主に帰属する当期純利益は税効果の影響もあり、前年比1,141億円増益の859億円となり、過去最高を更新しました。

一方、2021年度は依然として新型コロナウイルス感染症の影響は続き、全てが以前の状況に戻ることはないと考えています。以前のように国際間の移動が自由という状況ではなく、ジェット燃料需要は引き続き低迷すると見込まれます。一方で、原油価格の改善が石油開発事業の利益に貢献するものと考えられます。このような結果、2021年度の在庫影響を除く経常利益は前年比34億円増益の800億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比459億円減益の400億円を見込んでいます。

中長期的には、脱化石燃料への流れが加速していくことが確実で、需要減少にどのように対応していくかが課題となります。これまで石油業界は、極端な需要の変化をあまり経験しておらず、前年比2%の増減でも大きな話題になるほどでした。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響による需要の変化は全国平均においてジェット燃料が約60%減少、ガソリンが約10%減少など、かつて経験したことのない規模となりました。見方を変えると、将来直面する化石燃料の需要減少をシミュレーションできたことで、中長期の経営シナリオの検討に活かすことができると考えています。

本文ここまで

Copyright© COSMO ENERGY HOLDINGS Co.,Ltd. All Rights Reserved