
DXビジョン
昨今の環境規制強化や第四次産業革命を受けた脱化石燃料の動きが加速する一方、再生可能エネルギーや電化、シェアリング経済が急速に拡大しています。とりわけ第6次連結中期経営計画策定以降では、ビッグデータやIoT、AI等の活用の在り方がビジネスの成長を左右するほどにまで大きな潮流となっています。
このような環境変化の中、コスモエネルギーグループでは石油関連事業で競争力を強化し収益を確保しながらも、成長ドライバーの再エネ(風力)発電事業等に再投資を行うOil & Newをスローガンに掲げ、事業ポートフォリオのシフトをスピーディに進めています。
また、第6次中計の基本方針に沿って、デジタル化を通じた顧客体験・価値向上を目的としたデジタル化による根本的なビジネスモデル変革を迅速に進めていくことを目指しています。
2022年 年頭のご挨拶で申し上げましたが、昨年ルゾンカCDOを迎え、「本気のDX」というキャッチフレーズでこれからDXを本格的にスタートさせたいと思っています。特に脱石油が進み世の中が急速に変化していく中で、最終的にコスモが生き残るためにはデジタルトランスフォーメーションが不可欠であり、コスモエネルギーグループ全体のデジタルリテラシーを向上させ、データドリブン経営への移行を加速化してまいります。
長期的な環境認識
・パリ協定への対応に向け、「脱化石燃料」の動きは加速
・2030年ごろまで石油需要は健在ながら、再生エネルギーは拡大

基本方針 Oil&New 石油の全てを。次のエネルギーを。
- Oil
IMO規制などに対応しクリーンな船舶用燃料供給で先行する等、石油事業の収益力を強化
収益力を基盤とし、財務体質を健全化
- New
風力発電事業を初めとした次代の成長を担う投資を実施
事業活動を通じたSDGs実現に貢献

DX戦略
デジタル活用による新たなエネルギーソリューションの提供を求められている時代において、より強固にデータドリブンな経営を実現するため、以下のようなビジネスモデル改革を進めてまいります。
CX向上と迅速なオペレーション高度化を実行するためには、デジタルケイパビリティの向上と、チェンジマネジメントの企業文化を推進することが重要と考えています。
まず、デジタルケイパビリティを高めるためには、以下の図のようにデジタルナレッジを高め、パートナリングを推進し、データ活用基盤を強化する、という3点が必要です。
加えて、もう一方のチェンジマネジメントを進めるためには、DX人材育成や、多様性のある組織構築、さらに革新と伝統の企業文化の両立も必要です。

CDO (Chief Digital Officer)
at Cosmo Energy Holdings Co., Ltd.
ルゾンカ 典子
Noriko Rzonca
個々の社員のやる気と、自分ゴト化する意識改革を促すために、5つの指標である「Cosmo's 5C」を推進してまいります。
Chance(機会)
Challenge(挑戦)
Change(変化)
Communicate(対話)
Commit(こだわり)
Cosmo’s Vision House

DX推進の組織体制
DXビジョンを実現するためには、データ利活用を通じたビジネスモデル変革を下支えするチェンジマネジメントが特に重要です。個々の社員の士気を高め、自分ゴト化する意識改革を促すために、DX推進におけるマインドとして「Cosmo's 5C:Chance, Challenge, Change, Communicate, Commit」を掲げました。また、会社全体としてデータドリブンな経営に必要なスキルを修得できる環境整備と、こうしたスキルセットを持つ人材の採用・育成を進めてまいります。

引用元:組織改定のお知らせ(2022年4月1日付)、役員の異動(外部人材の登用)
推進体制・パートナーシップ
DX推進を強化するため、2021年11月にコーポレートDX戦略部を設置し、Chief Digital Officerにルゾンカ典子氏を外部登用しました。新設したコーポレートDX戦略部は、コスモエネルギーグループ全体のDX戦略策定、グループ事業会社へのDX推進支援、またITインフラおよびデータ分析基盤の整備、DX人材採用・育成、外部パートナーシップ構築等への支援を行います。
成果指標
コスモエネルギーグループのDX推進において重要な、チェンジマネジメントのベースとなる、DX人材育成を確実に実行するために、達成状況が測定・評価できるような指標づくりやモニタリング体制を構築していきます。
- 人材確保・育成
-
社内定点観測調査結果(DX認知度、参画意欲等)
研修回数、研修参加人数、参加人数の社員全体に占める割合
投資計画/システムインフラ
第6次中計以降、次世代の成長を担う事業やIT/デジタル活用環境整備への投資を増額しています。個別最適化されたシステムを統合し、より機動的なデータ利活用を実現するべく、クラウド上にデータレイクやデータウェアハウス、分析基盤を構築していきます。

DX事例
ビジネスモデルの変革の実現に向けて、CX向上と迅速なオペレーション高度化を推進しています。以下では、それらの事例やサービスを一部ご紹介しております。
コスモ・ゼロカボ・ソリューション

コスモ・ゼロカボ・ソリューションでは、グリーン電力をベースとしたモビリティプラットフォームという新たなCXを提供しています。また、エネルギーマネジメント部分では、REXEV との業務提携して、課題解決のスピードアップを図っています。
サービスステーションデジタル化

サービスステーションのデジタル化(Digital Station System、Carlife Square、Customer Relationship Management等)を通じて、データ利活用に取り組んでいます。
DSS(店頭)、CLS(店外)、CRM(フォローアップ)それぞれでお客様との接点を強固にするために、それぞれのフェーズで顧客データを取得・連動することで強固な顧客基盤の確立を行っております。
製油所視える化

製油所の視える化を通じてオペレーション高度化に取り組んでいます。
製油所へのドローン導入

製油所へのドローン導入を通じて高度保安の実現に取り組んでいます。
働き方改革

様々なオフィスシステムを導入して働き方改革を実施し、生産性向上及び業務効率化に取り組んでいます。
RPA

RPA導入を通じて業務効率化に取り組んでいます。