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千葉製油所の火災・爆発事故について

火災・爆発事故の状況については、コスモ石油のホームページで随時、ご報告させていただきました。

事故概要

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震および茨城県沖地震を契機に、コスモ石油千葉製油所(千葉県市原市)に設置しているLPG出荷装置および貯槽設備にて火災・爆発が発生し、2011年3月21日に鎮火しました。現在(2011年9月30日時点)、千葉製油所の生産設備は停止しており、2011年3月15日以降、四日市製油所および坂出製油所での増産を維持しております。

この事故を受け、社外有識者を含めた事故調査委員会を2011年4月1日に発足し、事故状況、事故原因および再発防止策等を調査報告書として取りまとめました。

火災・爆発事故の状況(事実の経緯)は以下のとおりです。
2011年3月11日14時46分に東北地方太平洋沖地震が発生
(千葉県市原市:公的震度5弱)

◎満水状態*1のLPG364番タンク*2(通常はLPGを貯蔵)の支柱筋交いの多くが破断*3しました。
2011年3月11日15時15分に茨城県沖地震が発生
(千葉県市原市:公的震度4)

◎筋交いが破断したLPG364番タンクの支柱が座屈し、LPGタンク本体が倒壊したことにより、近接する複数の配管が破断し、LPGが漏洩しました。
◎漏洩、拡散したLPGに着火し、LPG364番タンク付近*4で火災が発生しました。
◎火災の影響によりLPG364番タンクに隣接するLPGタンクが爆発し、延焼しました。
◎延焼したことにより、さらに付近の複数のLPGタンクが爆発し、火災が拡大しました。
◎火災発生当初から継続した防消火活動を実施し、2011年3月21日10時10分に鎮火しました。

*1 震災発生当時、LPG364番タンクは開放検査中であり、タンク内の空気を除去するために水を注入していました。

千葉製油所の位置図、タンクレイアウト図

主な被害状況

<人的被害>

負傷者6名(重傷者 1名、軽傷者 5名)

<物的被害>

発災箇所に設置してある全LPGタンク(17基)、
および周辺配管・道路が損傷。
隣接するアスファルトタンクの側板が損傷し、
アスファルトが漏洩(2011年5月10日回収完了)。
爆発による飛散物・爆風等の影響により、隣接する丸善石油化学(株)様およびチッソ石油化学(株)様の構内で火災が発生し、近隣の車両・船舶・建屋のガラス等を汚損・破損。
居住地区等においては、爆風による窓ガラス・シャッター・スレート等の破損および保温材等の軽量飛散物による車両の汚損が発生。

<環境被害>

LPGは火災等の影響により被災エリアの全量(約5,227t)が燃焼し、漏洩したアスファルトも回収が完了しており、大気・水域・土壌への影響は確認されていません。

事故調査委員会の開催状況

社外有識者を含めた事故調査委員会を2011年4月1日に発足させ、次のとおり委員会および分科会を開催しました。

この事故調査委員会において、事故原因および再発防止策を報告書として取りまとめました。

2011年4月 1日 事故調査委員会現地視察

2011年5月30日 第2回事故調査委員会

2011年4月11日 第1回事故調査委員会

2011年6月16日 第2回耐震分科会、第2回火災分科会

2011年4月25日 第1回耐震分科会

2011年7月 4日 第3回事故調査委員会

2011年4月26日 第1回火災分科会

2011年7月28日 第4回事故調査委員会

2011年5月18日 事故調査委員会現場調査

発生した事象の原因および再発防止策

図:LPGタンクの筋交いが破断*3 LPGタンクの筋交いが破断

(1)LPGタンクの支柱筋交いの多くが破断し、LPGタンクの支柱が座屈・倒壊

倒壊したLPG364番タンクは耐震基準を満たしていましたが、内容物がLPGではなく、重量が約2倍の水が注入され満水状態であったことから東北地方太平洋沖地震にて支柱の筋交い部分に荷重が作用し、筋交いが破断、その後の茨城県沖地震により倒壊しました。 LPGタンクを満水にすることは開放検査のための一時的な措置であるものの、その間に地震が発生した場合の潜在リスクに係る認識が不十分でした。

今後水張り作業を行う場合は、満水期間の最短化を図ります。また、新設LPGタンクについては満水時を考慮した対策を実施し、既存のLPGタンク設備についても評価を行い、補強策を実施します。また、満水状態にするときは、万が一タンクが倒壊しても当該LPGタンク付近の配管・設備等が破損し、LPGの漏洩が発生しないよう、配管・設備等の保護、縁切り、切り離し等を行います。

(2)LPGの漏洩

地震によりLPGタンクおよび配管が揺れ動いたこととLPGタンクが倒壊したことにより、配管が破断しLPGが漏洩したと考えられます。

3ヵ所から漏洩が継続していたと推定しており、そのうち1ヵ所の破断した配管につながる緊急遮断弁*5を開状態で固定していました。これは、地震発生前に緊急遮断弁を開閉するために供給されている空気配管で微量の漏洩が確認され、補修を行うまでの間、空気圧力が低下した場合に緊急遮断弁が閉止することを避けるための措置であり、緊急時は現場で開状態の固定を解除する運用としていましたが、当日はLPG漏洩により、現場に近づいて解除することができませんでした。

今後は新規にLPGタンク周りの配管設計を行う際には、適切な可とう性*6等を持たせた配管構造とします。また、緊急遮断弁を開状態で固定する措置は今後一切行わないものとします。

*5 緊急遮断弁とは、LPGが漏洩したときに安全に、かつ、速やかに遮断するための措置として設置されている弁のことをいう。

*6 可とう性とは、たわみ等で変位を吸収する構造のことをいう。

写真:拡散したLPGに着火*4 拡散したLPGに着火
場所は「*2 タンクレイアウト図」参照。

(3)着火源および爆発・延焼

着火源について調査を行いましたが特定にはいたりませんでした。

また、周囲のLPGタンク冷却のため散水を継続的に実施していましたが、LPG364番タンク付近で発生した火災の勢いが強くなり、隣接するLPGタンク本体の表面温度上昇により強度が低下し、内圧に耐えられず爆発し、延焼したものと推定しています。

本文ここまで

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